最近、まともに公式の情報を見ていなかったら、ショッキングな内容が。
【イベント】ゴールデンウィークも君主onlineだ!
君主DAYとごっちゃになってました・・・or2
今日、色々あったのですね。迂闊でした。
しかし、使いまわすにしてもJ.O.ランタンとは。
って言うか、ルーレット…楽しめる金額じゃないですねー。
▼最近、携帯からのアクセスが▼
以下、妄想。
※こちらの続きものです
【1】、
【2】、
【2.5】、
【3】
※先に読まないと、意味分からないかと。
「…で、バネちゃんのスタッフに袋叩きとはね」
「こっちも68人も病院送りです。労災の申請が;;」
「双竜のサム、も焼きが回ったかな?昔のサムなら、3桁は倒してたわよ」
いつの間にか、マスターが記憶を辿っていた出来事を、目の前の二人が話題にしていたようです。
「…それ以上、突っかかってくる奴がいなかったんだ」
「あら、負け惜しみ?」
「いや、事実だ。あの毒ガスは誤算だったがな」
「あれは毒ではなくてですねー、健康的に無力化する…」
「負けには違いないわよね」
「ふん」
最後のグラスを磨き終わり、「皇帝のご寵愛」のマスターは煙草に火を灯します。
「あの、煙草は…」
「すまん、そうだった」
「すみません」
「いや、いいんだ。すまなかった」
◆
行き違いはありましたが、新しいオーナーであるバネッサは、話が分かる人間でした。
ファンシーな改装も、特にこだわりがあった訳ではなく、単に客寄せにどうかと考えていたそうです。
きちんと説明しなかった点を何度も頭をさげて謝り、改装を元に戻すのでマスターに残ってもらえないかと言います。
マスターも確認しなかった落ち度を自覚しており、暴れまわったことを詫びた上、今後の方針を話し合いました(マスターは縛られていたままでしたが)。
ただ、バネッサは室内禁煙とする点だけは譲りませんでした。マスターとしては少々つらい制約でしたが、結果としてこれを承諾し、しばらくの間残ることにしたのです。
復旧工事は急ピッチで行われ、残るは内装の一部となった日の夕刻、カウンター周りを片づけ終えたマスターは、久々に看板代わりのランプを灯しました。バネッサと古い友人であるメイが連れだって来る予定だったのです。
バネッサとメイが知り合いだったことは意外でした。が、元々この話をバネッサに持ちかけたのがメイなのではと仮定すると、色々と腑に落ちる点があります。
世話好きのメイが、自分の窮状を憐れんだ、のか。
マスターは金には困っていませんでしたが、そのような誤解をされた自分に不甲斐なさを感じました。
そういう気分の所に来店早々から、自分をからかう発言を連発するメイに(これは昔からですが)、いつもとは違う憤りを感じてしまっていたのです。ただ、その態度を目の前の二人は、改装の件でまだ怒っていると勘違いしてしまったようです。
バネッサに悪い事をした。
「すまなかった」
「え。いえ、そんな。煙草は身体に悪いのですよ、だから」
「…ああ。そうだな」
◆
「あ、そろそろお暇しますー」
「えええ。もう少し良いじゃない」
「これからモフパラなんですよー」
「あらら。あんたも大変ね」
「大変ですよー。…メイさん、例の件、お願いしますね」
「はいはい」
「では。お疲れ様でしたー」
バネッサは、残る二人に軽く会釈をした後、鋭く叫びます。
「シューター起動!」
次の瞬間、バネッサは座ったままの姿勢でスツールとともに床に開いた穴に落ちて行きました。数秒後、音もなくスツールが何事もなかったように元に戻り、二人は顔を見合わせます。
「あはは、シューターは残してたのね」
「こういうノリには着いていけん」
「あたしは好きよ」
「…あんたも、昔はあんな感じだったな」
「ん。そうかな。そうかもね」
今夜はもう、客も来ないだろう。マスターは店じまいの準備を始めようとカウンターをくぐりながら、ふと、気になったことを聞きました。
「バネッサが言っていた『例の件』って何だ?」
「後で教えてあげる。とりあえず店じまいなさい」
「へぃへぃ」
ドアを開け、ランシャンの万年雪を過ぎる冷たい風に身震いした後、マスターは看板代わりのランプのフードを上げ、吹き消しました。
(つづくー。次回、アジト編最終回)
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